全国公開「童貞。をプロデュース」


全国公開となる「童貞。をプロデュース」の監督・松江哲朗さんにインタビューしたキリミヤシネマラジオがUPされました!
  http://www.voiceblog.jp/miyagawa/451247.html#trackbacks

 ドキュメンタリーというと題材はやわらかくても「社会をとらえ返そうとしているんだな」というような、見る側にも無意識に構えができてしまうのですが、この映画はそんな覆いが取れてしまうような映画だと思いました。

 ドキュメンタリーに出てくるのは演技のプロではなく素人である。当然当人は見せ方の型も知らなければ経験もない。普通はそれだけで見る側からすれば敷居が高くなる。だから社会的な意味合いで「この人は一見普通のおじさんだけど成田空港に反対している地主だったりして、見るべき人なんだな」という好意的なフィルターをかけて見続けるところがあると思う。でも監督が感じる「その人らしさ」を出すための仕掛けによって、キャラ立ちすれば、それは実は型どおりの見せ方しか知らない役者より数倍面白くなる。演技に慣れていないことさえむしろ武器になる。
 「童貞」とは、まさしくそれにピッタリな素材であるといえる。異性慣れしていない、ぎごちない、勝手な思い入れが強い、そんな要素が、すべて愛すべき魅力になるとき、見ているこちらは、実は彼ら当人ではなく、いま僕らが息づいているこの世界を愛することができる。
 それは映画を見るために、いま通ってきた路地の一角であったり、同じ映画館のロビーだったりするかもしれない。そう、世界はすぐ隣にあるのだ。

 「童貞。をプロデュース」があなたの街にもやってきます!

上映決定★
大阪/広島/名古屋/新潟/京都/沖縄/岩手/
 http://www.spopro.net/virgin_wildsides/news.htm