路地で見つけた出版社

 自分も書いている「東映ヒーローMAX」や、「特撮ニュータイプ」をめくりつつ東映チャンネルで電王トークショー見る。ライブには行っておらず、今日初めて見た。こないだのファイナルステージは実際行ったのだが、あの時に比べてまだぎごちなかったんだなと思う。逆にファイナルの洗練は短期間ですごいと思った。
  イマジンはスーツアクター、役者、声優の三位一体で存在が許される。だからファンもイケメン俳優一人ではなく、作品を成り立たせている構造に目が行く。声優やスーツアクターはスタッフと出演者の中間的存在といえる。かつて平成ウルトラシリーズの女性ファンがそういう傾向を持っていたが、円谷作品に比べ、東映作品のファンは、昔からの特撮ファンを除けばあまりスタッフワークに関心を持つことがなかったから、新しい展開といえよう。キバのキバットはその辺はじめから狙いがあるようだ。
  ロフトプラスワンのような百人でいっぱいになってしまうような会場ではなく、何千人も入る、メジャーアーティスト並の広い会場で特撮番組のトークショーが行われ、それがDVDに収録されケーブルで放映する時代になったとは、ヤマダ・マサミさんだったらどんな風に思うだろう。

  「特撮ニュータイプ」の記事でエヴァのパチンコCMは山崎貴監督だと知る。たまたま大みそか、K1で何度も放映されていたのを見て、何度見てもシビれると思っていたが、なるほど。

  NECOで「電撃!ストラダ5」1・2話見る。結構面白い。僕の小4ぐらいのときにやっていたドラマ。もしマスクを被っていたらゴレンジャーより早く戦隊モノになっていたはずなのに、パイオニアであることを逃がした惜しい作品。全編ドンパチの娯楽活劇だが、けっこうエグいところもある。捜査の発端が女性メンバーによる予知で、その霊視をもとに場所を調べて駆けつけるが、いつもすんでのところで悪事は実行されてしまう。そのまま追跡、手下どもをバッタバッタとやっつけるが、幹部は逃走、一息ついたところを首領に処刑される。これが毎回のフォーマットで、ストラダ5は犯行を予知できているのに未然に防げず、敵の幹部も逮捕することが出来ないという、毎回が不条理劇といってもいい展開だ。犠牲になるのは弱者のみ。このあたりの荒廃感が70年代モノの醍醐味。制作の日活は当時映画ではとっくにロマンポルノ路線になっていて、帰る場所なきニューアクションの残滓がほろ苦い。
  
  ツタヤの会員証を更新。置きチラシで前田弘二がくりいむレモンを手掛けるのを知る。初の商業用作品ではないか。前田弘二は映画版ポツドールとでもいうべき作品でインディーズ映画界で注目されている人。「キリミヤラジオ」で作品を取り上げさせていただいたこともある。楽しみ。

  阿部嘉昭さんから処女詩集『昨日知った、あらゆる声で』お送りいただく。長編詩の最初の三篇読む。版元の書肆山田は昔池袋をブラついていたときに住宅街の中で偶然発見し、普通の民家然とした佇まいに「こんなところで本出せたらいいな」と夢見たことがある。阿部さんが羨ましい。