時間を忘れても時間は過ぎる

   現在四つの連載の内、『プロジェクト昭和特撮』(「特撮ニュータイプ」)が入稿し、『仮面の世界』(「東映ヒーローMAX」)が発売中です。
  『プロジェクト昭和特撮』は昭和ウルトラシリーズキャメラマンで平成シリーズのプロデューサーである鈴木清氏のゲスト、「東映ヒーローMAX」はキカイダー宇宙刑事シリーズのプロデューサー・吉川進氏ゲストの、それぞれ後編です。
  いずれも、インタビューの後にゲラにかなり詳しいエピソードを色々と書き加えてくださり、おかげさまで厚みのあるものになっています。

  最近、前よりもなんで忙しいんだろう、前は余暇で出来ていたことがどうしていま出来ないんだろうと不思議に思っていましたが、考えてみたら、三誌の連載がロングインタビュー批評なんですよ。
 楽しいから時間を忘れてるんですけど、忘れても時間っていうのは経っているわけで……。

 でも ある意味、自分の最も中心となっている仕事をさせてもらっているわけですから幸せ者です。

  いまメインで取り組まさせていただいている原田昌樹監督の証言集はもちろんそうですが、その人たちが「生きた」時代の貴重な証言が残っていくことに、立ち合わせていただく醍醐味は他に変えられません。

  一方、講師の和光大学ではいま毎週『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』『とらドラ!』『AURA』などライトノベルで学生に発表してもらっているんですが、思春期以降数年特有の、現在は忘れてしまっているような感覚を思い出しています。

  上の世代と下の世代から(むろん同世代からも)刺激を受け、学ばせてもらってます。