アンゼリカのパンとマグロ

今度の単行本用に下北沢に行って写真撮る。それからお好み焼き食べてアンゼリカのパン買って帰る。ミートパイがボリュームある。

 『マグロ』後編。ラストのマグロとの対決に絞り込むまでのドラマの流れはさすが。現実感と理想化された人間の姿のバランスは鎌田脚本のこれまでのドラマの要素が融合した円熟を感じさせる。青函トンネルの下を渡哲也が列車で通るところでの、あの頃マグロが取れなくなったとのさりげない言及や、マグロの獲りすぎの問題など、グローバリズム化する日本社会の問題を無理なく凝縮させている。また主人公のあり方を天海祐希高橋克典を通して浮かび上がらせるのもうまい。渡哲也と西田敏行というカードも初ではないだろうか。
 マグロを釣るというだけの内容で前後編五時間見せきったのは快挙だ。
 こういう大作は有名スターが数カット出たりするが、馴染みの顔が出ると緊迫したドラマの中でもそれだけで親近感が沸く。それをうまいところに放り込んでいるのも効いている。