名づけえない「何か」


  10月7日三時から神田三省堂で行われる『情緒論』出版記念トークイベント「せつないって、いいよね!〜中年二人、情緒を語る」の、出版社サイドで作られた惹句を紹介します。

 ・過去でも未来でもない宙づりの風景――それはたとえば路上や駐車場の片隅に放置/廃棄された自動車であり、ガードレールにフト落ちた自分の影であり、「今日もまた一日が終わる」という疲労に満ち始めた夕暮れの時間に見あげた鉄塔であり、青空の下の電信柱であったりする。そんな日常に満ち
満ちた、しかし、どうにも名づけえない「何か」を、文化批評の旗手二人がダイアローグのなかで語ろうと試みる。

 文中にある<名づけえない「何か」>というのも、阿部嘉昭さんの本の中によく出てくるフレーズです。