嗚呼!カンニング人生〜丸田祥三氏『棄景』剽窃被害5

  
   写真家・丸田祥三氏が同業者の小林伸一郎氏から「盗作」されたと訴えた件、小林氏は複数の写真家からも盗用の疑いが指摘されています。

  http://haikyo.kesagiri.net/

 そして下記URLは、小林伸一郎氏側の弁護士から即刻閉鎖を求められている、丸田氏が盗作問題について書いているブログです。

  http://blogs.yahoo.co.jp/marumaru1964kikei

  一人でも多くの人に読んでもらいたいと思います!

  さて裁判の現況を言いますと、今月5日迄に、原告と被告がお互いフェアに意見を出し切って、後は司法判断に委ね、一審判決を待つ、という決まりに沿って進んで来たところでした。
  ところが7月6日になって突然、小林伸一郎側が裁判所に追加書面を提出しました。
  このことで原告丸田氏側は一方的に形勢不利にされたまま、タイムオーバーとなって判決を待つことになりました。
  
  こういう行為に対して罰則規定はないそうです。
  しかし、当然原告丸田祥三側の最終意見を見た上で追加書面は作成されているわけですから、単に紳士的な決まりごとを破ったということではなく、裁判そのものの「公正性」を揺るがす行為であると私には思えます。この追加書面の存在が丸田氏への不利な判決にもし寸毫でも加担することがあれば、法廷の持つべき公正性はどこに行ってしまうのでしょう。

  これで、小林伸一郎という人物が、よりくっきりと見えてきます。罰則さえなければどんなことでもしてもいいと思っている「テクニカル・ファール」を身上としているということです。これでは、そもそも争われている案件である「盗用」問題からして、意図せざるものであったとは考えにくい心証を持ってしまいます。

  たとえば小林氏が丸田祥三の写真の解説を引き写したという事実がありながら、写真の方は見ていないと強弁するのも、いまから思えば 「テクニカル・ファール」そのものに思えてしまいます。
  写真と文章を切り離せば、写真家の文章が作家やライターの文章と比べて知財レベルの審議がなされてないという理由で、「著作権侵害」を免れられるという戦法。

  でも「テクニカル・ファール」という言葉は、ちょっと言葉としてカッコイイ感じがしてしまいます。
  丸田氏の最終書面を見た上で、本来同時に提出しなければならない最終書面の追加をしたというのは、要は「カンニング」ですよね。
  つまり他人の写真や解説文を見て自分が創作するのと同じです。
  手口は「テクニカル・ファール」、姿勢は「カンニング」。

  たぶん法曹関係者にとっても、裁判所が一方の言い分を余計に聞いてそれに基づき判断を下すなんて想定外で、常識の外です。普通は期日を指定されたらお互い守るでしょう。それが常識だからこそ、常識を破ることに罰則すらない。そういうことをまさか意図的に利用する人間が居るなんて。訴えた原告側の弁護士さんですら思いもしない挙には呆然とさせられます。

  「盗用」にしてもそうで、まさか同じ作品写真というフィールドで、ここまで堂々と同じ題材でパクるなんてことは考えもしなかったというのが原告側の正直なところでしょう。

  世の中にはここまでする人間もいるのだということを、それぞれ自分のフィールドで地道に努力している人たちもどこかで意識しなければならないのかもしれません。
  きわめて悲しいことではありますが……。