実名でAV女優をする決断


 『映画の友よ』では「セクシー・ダイナマイト」という連載をやっています。
 「起立! 礼!」と、セクシーな女の人にお話を伺うという連載です。

 第2号から、最新4号にわたって、アダルトビデオの女優として五年のキャリアを持ち、映画やVシネマの女優として、また監督としても活躍。そして音楽活動もしている宮村恋さんにお話を伺ってきました。
http://yakan-hiko.com/risaku.html

それは宮村恋さんが、「黒木歩」という本名で活動を統一することに決めた……と聞いたからです。

アダルトの世界で本名で活動するというのは、リスクを伴うことだと想像がつきます。プライベートと仕事を切り離した方が、息もつけると考えるのが普通でしょう。

 AV女優になった時、彼女の<もう一つの自分>がスタートしました。そして五年後、本名の自分と芸名の自分が葛藤する。もう一人の自分にヤキモチを焼くようになります。
それは、二つの名前を持ってないとわからない気持ちなのかもしれません。

「べつにキャラクターを作ってるわけでもなく、嘘をついてるわけじゃないんだけど、なんかこう、『宮村恋』に変わる瞬間に自分を押し殺す時が出てくるようになったんです。まあ、それはもちろん芸名でやってる人とか、みんなそうなんでしょうけど」

本当の自分が突き放されたような感覚。自分が分裂してしまう感覚。その時に彼女が求めた、表現したい方向。

もともと十代の時から、アイドルや歌手を目指していた黒木さんが、「本能を動かす仕事に就きたい」とアダルトの仕事を始めるまでの波乱万丈の物語からは、女性が一本どっこで、生き抜いていくたくましさが伺えます。夜のお仕事でも、負けず嫌いなのですぐにナンバー1になります。

そして十代の時、好きだったAV女優や、似ているといわれたAV女優を意識し始めます。
 その彼女がAV女優として「痴女」「S女」系で一番になろうと思って、した工夫とは?

 それはキャバ嬢の時代にナンバー1になった秘訣と通じる、究極のコミュニケーション力でした。
 
「お客さんのこと考えるということじゃないですかね。一番は」

お客さんが何を求めてるのか察するということですか?……と黒木さんに訊いたら、意外な答が帰ってきました。
それはぜひメルマガで読んでくだされば幸いです。

 表面的なサービスではなく、人とのコミュニケーションを大切にするからこそ、自分にも他人にも嘘をつきたくないという黒木さん。
 親子関係から、仕事仲間に対する接し方まで、すべてに通じています。

 私は黒木さんのお話を伺って、自由に生きる事の強さ……について改めて考えました。

 「私はAV女優になろうと思って、なったんです」と言い切る黒木さんの生き方に触れてみてください!



宮村恋/黒木歩 ブログ

http://ameblo.jp/ri-fanxx/page-2.html#main


『映画の友よ』連載・セクシー・ダイナマイト
芸名から実名へ 宮村恋改め、黒木歩さんに聞く

第一回 業界ナンバー1の秘訣と、正しい淫語の使い方(第2号掲載)
第二回 あなたは娘に「私はAV女優」と言えますか?(第3号掲載)
第三回 何かにすがるのは、下品な生き方だと思うんです(第4号掲載)

http://yakan-hiko.com/risaku.html 


下の写真は取材時の黒木さんと私(切通)との2ショットです。
光栄です!