実写版ルパン、そして山本政志復活!『映画の友よ』最新第18号配信!

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最新第18号、今朝より配信中です。


今回も、冒頭の部分を以下に掲載します!
 

<実写版『ルパン三世』はイキにやれたのか?><イチオシ映画!山本政志復活『水の声を聞く』><『ゴジラ』のムートーが嫌いなアナタへ><ananのセックス特集VSピンク映画><『チョコレート・ドーナツ』に見る「普通」の問い直し>ほか

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00 ごあいさつ
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今回は8月30日(土)公開の『ルパン三世』論が巻頭を飾ります。日本で作られた、いまのところ最後のゴジラ映画も手掛けた北村龍平監督はこの題材をどう料理したのか、ルパンの歴史も振り返りながら、見たまま、思ったまま遠慮なく書かせて頂きます。

またイチオシ映画として、日本のインディーズ映画の祖・山本政志監督が華麗に、そしてかつての破天荒なエネルギーそのままに復活を遂げた作品『水の声を聞く』について熱く語ります!

プラス9本の連続レビュー、今回は各原稿に内容を示すサブタイトルも付けてみました。もちろん興味あるトピックから読んで頂いても結構です。

オンラインVHSレンタル店「カセット館」館長の後藤健児さんによる連載では、『ゴジラ GODZILLA』を本格批評。いままで誰も語らなかった、ある部分を指摘していて、目から鱗が落ちました!

一号休んでいたわが連載『特撮黙示録1954-2014』も復活。『ゴジラ GODZILLA』に対する「あんなのはゴジラじゃない」という偏見に、特撮映画史という観点からも異論を唱えます。そのココロは「ムートーは決して邪道じゃない!」。後藤さんの原稿と連動して、ぜひご一読ください!

『妖獣マメシバ』についての大神明香さんの原稿、今回は現在放映中のテレビ版『望郷編』での、佐藤二朗演じる主人公のひきこもり中年二朗の言動は、過去のシリーズのどの時点の「成長」ぶりから生まれたものなのかが検証してあり、格好のガイドとなっています。

いまからでも遅くありません。マメシバワールドに入門しましょう!

脚本家・百地優子さんには今回、ananのセックス特集とピンク映画について、<女性の側から見た性>という観点から照射していただいてます!

山口あんなさんの連載寄稿「世界を知るための映画」は、アメリカを舞台にゲイカップルがダウン症の子どもと暮らす『チョコレート・ドーナツ』という映画が、なぜ遠く離れた日本人の心も掴んだのか、映画の持つ普遍的な心情に訴える部分を書かれています。

本当に大切にしなければならないものは、映画でしか描けない?

ではどうぞ、御一読ください!


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今週の目次
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[00]ごあいさつ
[01] 問題作批評 実写版『ルパン三世』はイキにやれたのか?
[02] 今号のイチオシ!山本政志監督復活『水の声を聞く』
[03] 特撮黙示録1954-2014 第16回 『ゴジラ GODZILLA』のムートーが嫌いなアナタへ メガヌロン、ショッキラスから『放射能X』 節足動物系怪獣の歴史をたどった果てに、意外な事実が!?
[04]連載寄稿 カセット館長の映画レビュー 第15回 誰も語らなかった『ゴジラ GODZILLA』本格批評! 超自然ではない、大自然の猛威に立ち向かう人間の知恵 筆・後藤健児
[05] 連載寄稿 世界を知るための映画 第6回 『チョコレート・ドーナツ』はなぜ多くの日本人の心も掴むのか? 筆・山口あんな
[06]女子ときどき,ピンク映画 第18回 ananセックス特集と女性の性 筆・百地優子(脚本家)
[07]日本映画ほぼ全批評
・好き嫌い言う前に、日本映画最良の仕事を見よ!『2つ目の窓』
・異形に向き合う前のせつなさ 『小野寺の弟・小野寺の姉』 
・かすけたロードサイドの物語 『ドライブイン蒲生
・超高速の最強女子高生集団 『リュウグウノツカイ
・コメディ仕立ての中に光る匕首 『恋のプロトタイプ』
・大蔵怪談の2014はコレ 『怪談女霊とろけ腰』
・ピンク最後のフィルム作品は現代版浦島太郎 『小悪魔メイド 後ろからお願いします』
・二度と戻らない少女の時間 『思春期ごっこ
・今回一番の衝撃作 『サルウインドウ・ピリオド』
・言葉の通じないバディもの 『南風』
・ご当地映画の定番? 『しもつかれガール』
[08] 映画「幼獣マメシバ」シリーズに観る人間考察 第3回 『劇場版マメシバ一郎 フーテンの芝二郎』 筆・大神明香
[09] 連載 Shin Battlebabesのボンクラ写真館 第4回 ピンク映画がフィルム上映でなくなる日
[10]あとがき


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01 問題作批評 実写版『ルパン三世』はイキにやれたのか?
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これまで主にアニメ版が人気を博してきたロングセラー漫画を、改めて「実写化」することが、近年の日本映画やテレビではブームになっているが、ついに『ルパン三世』までもがその対象となった。

「あららららら」「ふ〜じこちゃん」といった、アニメでの声優・山田康雄(故人。現在は物まね芸人の栗田寛一に引き継がれている)の口調そのままに小栗旬がルパンを演じ、扮装はテレビアニメ第二期シリーズの赤い背広姿を踏襲。

玉山鉄二次元大介綾野剛石川五ェ門黒木メイサ峰不二子浅野忠信の銭形警部も、やはりそれぞれ長年定着したイメージの延長上にあるいでたちで登場する。

ルパンのワルサーP38はもとより、次元大介の所持する拳銃がS&W M19コンバットマグナムであったり、五ェ門がなんでも切れる斬鉄剣を使った後の決めセリフ「またつまらぬものを斬ってしまった」や、不二子の入浴シーンでの、泡まみれで高く掲げられた美脚……など、ディテールにも、アニメ版からの引用がふんだんに挿入される。

ちなみに、ルパンたちの所持拳銃はモンキー・パンチによる原作では当初特定されておらず、最初のテレビアニメ版の時に考えられたもの。「またつまらぬものを斬ってしまった」は劇場版アニメ第二作『カリオストロの城』でのセリフを発祥とする(劇場版第一作での「つまらぬものを斬ってしまった」に対応するセリフ)。

実写版の作り方として、原作をオリジンとしながらも、後はまったく新たに作り直すという方途もあるだろうが、本作は『ルパン三世』が映像作品として定着してきた中で付与されてきた多くの要素の内、人々の記憶に定着しているものを、まさに「いいとこ取り」とばかり採り入れてみせている。

ただ、「いいとこ取り」なのはいいのだが……。

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