ついに20号迎えました!

切通理作メルマガ『映画の友よ』Vol.20、私の方の私的事情で通常発行日より一週間遅れてすみませんでした。

<フィルム最後の日・我々は何を失うのか><さよなら新橋ロマン劇場・最初で最後の舞台挨拶><本日公開『少女は異世界で戦った』><マメシバ壇蜜〜亀井亨監督の世界>など今回もボリューム大!
http://yakan-hiko.com/risaku.html


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00 ごあいさつ
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初めに土下座します!
ほんっとーに、すみません!
メルマガ「映画の友よ」まるまる1週間遅れての、第20号刊行です。

私事になりますが、祖母が逝去し、私が喪主を務めたため、作業に遅れをきたしてしまいました。突然の事で事前に手を打っておくことも出来ませんでした。

いつもギリギリでやっていることのツケが来たのかもしれません。
申し訳ありませんでした!

祖母は映画の俳優の名前をよく覚えている人で、テレビで昔の映画をやっていると、よく名前を教えてくれました。脇役に至るまで、よく記憶するようになったのも、祖母の影響があります。

祖母が生きてきた時代と、僕をつなぐ重要なものだった「映画」。

今回は、フィルムで映画が作られなくなってしまった時代の持つ意味を、もう一回問い直す特集です。

新橋ロマン劇場の閉館にあたって、最初で最後の舞台挨拶に、出させて頂くことになった日のルポを書きました。

この日は、上映作品の監督である荒木太郎さんが、単なる舞台挨拶ではなく「我々は何を失うのか」確認する集まりにしたいと自ら希望されました。

連載「特撮黙示録1954−2014」では、日本でもついにあらわれた、ハリウッドゴジラへの返答としての、金子修介監督『少女は異世界で戦った』についてです。

オンラインVHSレンタル店「カセット館」館長の後藤健児さんによる連載で論じられた『ある優しき殺人者の記録』と、今回の問題作批評で取り上げさせて頂いた『グレイトフル・デッド』は、共にキム・コッビが、殺人者こそ心の通じる相手とみなす作品です。

僕の文章も後藤さんの影響を強く受けています。

山口あんなさんの「世界を知るための映画」では社会主義体制下の人間も、決して我々資本主義の世界の人間と違う価値観を持っているわけではないことが書かれていて、読み応えがあります。

大神明香さんの原稿では、『幼獣マメシバ』と『私の奴隷になりなさい』を共に監督した、亀井亨監督の振り幅ある世界について本格的に語って頂いてます!

ではどうぞ、御一読ください!


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今週の目次
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[00]ごあいさつ
[01] 特集・フィルム最後の日〜我々は何を失うのか
■さよなら新橋ロマン劇場・最初で最後の舞台挨拶レポ 荒木太郎、愛田奈々、里見瑤子、那波隆史
■視点論点 デジタルとアナログの間に これから過去を失う私たち
[02] 特撮黙示録1954−2014」 ハリウッドゴジラへの返答としての、金子修介監督『少女は異世界で戦った』
[03]連載寄稿 カセット館長の映画レビュー 第17回 驚異の86分ワンカットで見せ切る、POV映画の臨界点『ある優しき殺人者の記録』 筆・後藤健児
[04] 問題作批評 老人VS少女シリアルキラーグレイトフルデッド
[05] 映画「幼獣マメシバ」シリーズに観る人間考察 第5回 マメシバ壇蜜〜監督・亀井亨の世界 筆・大神明香
[06] 今月のイチオシ 『小川町セレナーデ』
[07]ついに終わった『るろうに剣心』にはカタルシスを感じたか?
[08] 連載寄稿 女子ときどき、ピンク映画 筆・百地優子
[09] 連載寄稿・世界を知るための映画 筆・山口あんな 『ワレサ 連帯の男』ここで暮らすために〜ポーランド社会主義体制下の労働者たちが求めたもの 
[10]中年オトコが見ても面白い『クローバー』
[11]あとがき

※特記なきものはすべて切通理作執筆。